鉄人は、挑戦者と料理で戦う番組ですが、開始直前にテーマとなる食材が発表され、その魅力を引き出した料理を制限時間内に作るというのが、あらすじ。
ここでいう食材は用意されたものだけ。これが無いから作れないとか、この食材を持ってきてくれなどは言わない。今ここにある食材をいかに見栄え良く、おいしく作るのがプロの中のプロなのでしょう。
建築でも同じことが言えるはずなのですが、ほとんどのプロと言える方たちは、用意された材料を使うのではなく、何万という材料の中からカタログやサンプルを注文して選択し、デザインしている。果たしてこれはプロの中のプロと呼べるのでしょうか?
こういう現象は全然めずらしくありません。建築業界では、よく見る光景です。なぜ、こういう風になったかというと、建築の材料自身が数多くありすぎるのと、全てを理解していない、見た目がかっこいいが性能を理解していない、また使ったことが無いから実験的に使ってみるといった事例が多いようです。
まず、建築資材の歴史を知ることです。新しい新建材でも歴史があるはずです。途中から性能やデザインだけを重視して、その建材がなぜできたのか、どのようにして変わってきたのかを考えた上で、使うのはいいのですが、それを飛ばしてしまっているのです。
新建材は元々、自然素材の欠点を補うために開発されたものなのですが、最近では、欠点を補うなずがどんどんエスカレートしてきて、逆に大きな落とし穴が忘れられているのです。もっと、建材の歴史を知って、原点に返るべきです。「人の健康を守る」時代は当たり前になってきましたが、もっと大事な「人の命を守る」ことを忘れないで欲しい。
全国の無添加住宅に携わっている技術者の方々やデザイナーの方々の中にも料理の鉄人のような無添加住宅が厳選した建材から選んで建物を設計する「本物のプロ」がいるはずです。そのような方が増えていくことを望んでいます。
無添加住宅では、今年の12月に全国一斉に無添加住宅検定試験を行い、合格者をホームページ一覧に掲載する予定です。是非、たくさんの鉄人が生まれますように祈っております。
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